以前、鳥取で中華料理需要を狙ってザリガニ養殖という話がありましたが、中国本国ではどのくらいザリガニ料理が一般的なのでしょうか。実はザリガニ単独の統計があるくらい市場があって、近年6兆円に達したほどのブームになっています。
産業規模は6兆円?ここ5年で一大ブームに
まず中国で「小龍蝦(ミニロブスターの意味)」と呼ばれるアメリカザリガニは、1929年に日本から移入された種です。その後、B級食材から2015年頃からブームとなり、2016年にはザリガニ料理を出すお店の数が1万店とKFC5000店やマクドナルド2000店など中国でもメジャーなチェーン店の数を超えたことが話題となりました。
中国水産学会が発表した「中国アメリカザリガニ産業発展報告(2017)」が各所で引用されていますが、養殖ザリガニの生産量が2007年の26万5500tから、2016年には85万2300tと3倍強に拡大しています。
とりあえず、よく書けている以下の3記事を読めば、だいたい現地の状況がつかめると思います。
ザリガニ料理の調理方法は?
沢山養殖したザリガニをどうしているか、ということですが、スパイシーな味付けが中心ということで、花椒と唐辛子を使った麻辣の味付けが基本が定番。日本でいうと海老・蟹を使ったケイジャン料理的なものを想像してもらうと良さそうです。
ザリガニ料理を教える学校などもできているそうで、この辺りは日本におけるタピオカブームとかと似た感じですね。湖北省潜江市は、市の労働人口の何割かがザリガニ産業に関わっているほどの一大産地になっています。
【3月17日 東方新報】中国・湖北省潜江市の特産品は、小龍蝦(ザリガニ)だ。
特産品のプロ育成する「ザリガニ学院」、短大卒の資格も取得 湖北・潜江 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
同市は、地域の特色を生かすため、2017年から産学提携による「潜江ザリガニプロジェクト」を進め、江漢芸術職業学院にザリガニ教育に特化した新しい学部を設立し、ザリガニ産業で働く技能型人材の育成を始めた。「ザリガニ調理技術と栄養」「食品飲料管理」「市場営業販売」の3つの専攻を設け、卒業すれば普通専科(短大卒)の資格を取得できる。