アメリカザリガニ&アカミミガメの「条件付特定外来生物」指定について具体的な規制案の発表及びパブコメ募集はじまる

アメリカザリガニとアカミミガメの法規制禁止事項案

今年2022年に成立した外来生物法一部改正によって、アメリカザリガニ&アカミミガメを「条件付特定外来生物」に指定する流れが確実になりました。指定時の大量放出を避けるため、飼育など一部の規制を適用除外する運用がはじまります。

アメリカザリガニ&アカミミガメの具体的な規制内容について、環境省から規制案の発表及びパブコメ募集がはじまりました。

アメリカザリガニ&アカミミガメの規制案は飼育・無償譲渡はOK、放出・輸入・頒布・売買はNG

従来の外来生物法では、特定外来生物に指定されると飼育禁止になり、種による例外は認められていませんでした。アメリカザリガニやアカミミガメは生態系への被害が大きく特定外来生物の指定要件を満たすとされてきましたが、家庭での飼育個体数も多く、指定時の大量放出を招く懸念から長年指定が見送られてきたものです。

今夏成立した特定外来生物の一部改正では、新たに特定外来生物を指定する場合に、特定外来生物に係る規制の一部を適用除外とすることを政令で定めることができるとされています。これを「条件付特定外来生物」と呼びます。2022年10月14日、環境省は規制適用除外案を公開し、パブコメ募集を開始しました。

資料によると、アメリカザリガニやアカミミガメの法規制案については、既報通り業ではない個人飼育はOK、個人間の無償譲渡はOK、それ以外の輸入・売買・放出等は禁止となっています。

アメリカザリガニとアカミミガメの法規制禁止事項案
環境省のアメリカザリガニとアカミミガメの規制案

ザリガニ釣りはOKとして、「条件付特定外来生物」で新規飼育や繁殖を認めるかが焦点

個人的に注目していたのは、「生きたままの移動」や飼育個体の繁殖がどうなるかですが、環境省の規制案では飼養等(=飼養、栽培、保管または運搬))に含まれるようです。

「飼養等」の定義に保管または運搬が含まれ、販売・頒布目的以外では飼養等の許可不要としていて、個人間の「無償譲渡」がOKということは、特定外来生物で禁止されている「生きたままの移動」もOKになると考えられます。

一方、特定外来生物のバス釣りやその場でのキャッチ&リリースがOKであるように、ザリガニ釣りもOKであることは確実です。ザリガニ釣りの後、「生きたまま移動」して「飼育」に移行してもOKなのでしょうか。また、その個体を繁殖させてもOKでしょうか。

  • ザリガニ釣りの後の「生きたままの移動」は禁止し、新たな飼育は認めない(既存個体のみ飼育OK)
  • 飼育個体の繁殖は認めない(従来の特定外来生物運用)

という運用であれば、既存の特定外来生物規制に近く、整合性も取れています。既存の特定外来生物規制では、許可を取ったの既存個体飼育でも、繁殖は禁止されています。

新規飼育ルートを断つと、ザリガニの寿命が長くて5年程度であることを考えれば、5年後10年後には論理的には飼育個体がいなくなり、通常の特定外来生物指定への移行も視野に入ってきます。

アメリカザリガニの新規飼育を認めるのであれば、法的には禁止されるとはいえ、放出につながるルートが残ることになります。また、繁殖を認めると飼育個体が世代交代していき、通常の特定外来生物指定への道が断たれます。

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